西田 佑子 代表(西田佑子バレエスタジオ&スクール)のインタビュー

西田佑子バレエスタジオ&スクール 西田 佑子 代表

西田佑子バレエスタジオ&スクール 西田 佑子 代表 YUKO NISHIDA

3歳より法村友井バレエ学校入学。宮本東代子・法村牧緒、石川恵巳に師事。
在学中、国内のコンクールで入賞を重ね、1997年英国ロイヤルバレエスクールに留学。
帰国後、法村友井バレエ団に入団しプリンシパルとして数々の主役を務めた後、2004年よりフリーとして活動し、数々の舞台に出演。
2013年に西田佑子バレエスタジオ&スクールを開校。

華やかな道から… そして再び舞台へ。

バレエ好きの母に連れられて3歳からレッスンを始めました。4年生のときに出た発表会が楽しくて、そのことがきっかけでレッスン回数を増やし、それからはまさにバレエ漬けの日々になりました。
高校生の時、英国ロイヤルバレエスクールに留学し、帰国後に法村友井バレエ団に入団しました。たくさんの舞台に立つ日々が続き充実していましたが、5年程経った時、自分が空っぽになっていることに気づき。これではいろんな役を演じることはできない。そう思って退団を申し出ました。
しばらく自由に過ごした後、久しぶりに受けたレッスンで心から「楽しい!」と思えたんです。レッスンを続けるうちにお仕事の依頼が来るようになり、少しずつ活動を再開していきました。
フリーとして活動を始めて数年が経った時、とある方から1本のお電話をいただきました。それは松山バレエ団の芸術奨励賞受賞のご連絡でした。本当にびっくりしましたね。1つずつ目の前の舞台へ向かって進んでいたら、それがいつの間にか道になっていて、それを評価してくださる方がいる。こんなことってあるんだなと、授賞式では自然と涙がこぼれたのを今でもよく覚えています。

大人向けのスタジオと子ども向けのスクール。

いとこと幼馴染の子どもに教え始めたのがスクールを開くきっかけでした。といっても遊びの延長くらいのものだったので、近所のスタジオを借りて。その時はまだ、自分でスクールを開くということは考えていなかったんです。でも2人の子どもにとっては、もう少し他の子もいた方が上達するのかなと思い始めました。そこからは少しずつ口コミで広まっていき、運よくこちらの物件も見つかって、西田佑子バレエスタジオ&スクールとしてオープン。それが今から10年前のことです。
スクールは3歳から高校生までを対象に、大人の方にはスタジオという形でクラスを設けています。スタジオはチケット制で好きな時に来ていただくことができ、お休みの時も特にお知らせいただく必要はありません。過去にバレエをやっていた方だけではなく、初めての方向けのクラスもご用意していますので、気軽に初めていただければと思います。

小さな「できた!」を見逃さずに積み重ねていく。

子どもにとってバレエのレッスンは厳しく感じることもあると思います。そんな子どもたちが続けていくために心がけているのは、小さな「できた」を見逃さないことです。なかなかうまくいかないことでも、ひたすら練習を重ねていると、あるときポンっとできる瞬間があるんです。その時の「できた!」を見逃さず一緒になって喜びを共感してあげたい。こういった感動を舞台や発表会で積み重ねていくと、練習が厳しくてもなかなか辞められなくなりますね。それは講師も同じかもしれません。
時代がどんどん変わっていき、私自身も子どもたちにどう教えていけばいいのだろうと色々考えながらやっています。コロナ禍の暮らしを経て、非接触で動くものがますます増えましたよね。だからなのか分かりませんが、体の反応が鈍感になっている子が増えている気がします。体を使って何かをすることがどんどん省かれてしまう今の時代だからこそ、自分の体と頭をちゃんと動かせるようにしてあげたい。バレエが上手くなることも大事なんですが、それよりもまずは目の前の色々なことへの向き合い方を学んでもらいたいし、バレエを通じて身につけたことが普段の生活の中でも生きてくれるといいなと思っています。

聞く、見る、考えるを大事にしてほしい。

レッスンの中で子どもたちに繰り返し伝えているのは、「話を聞いて、見て、自分の頭で考える」ことです。今は何でもネットで調べられる時代。分からないことがあるとすぐに検索して、答えを求めることができます。だけど分からないことにぶつかった時は立ち止まって考えてみることも大事。人の話を聞いて、自分で考えてその上で間違ってしまったことなら、先生は怒らないよって子どもたちには話していますね。分からない時は考える。その粘りのようなものが、バレエで身につくといいなと思います。

自分らしく人間らしくバレエを楽しんでほしい。

ここに来ると思い切り笑うことができるんだよね。ここに来ると学校とは違う自分が出せるんだよね。居心地が良いんだよね・・・そんな風に子どもたちから思ってもらえるような空間を作りたい。その思いは、ここができた10年前から変わっていません。
生徒さんの中には「プロになりたい」と言う子もいます。とても厳しい世界ですが、できるだけの手助けをしてあげたいと思っています。大事なのは、プロを目指す子もそうでない子もバレエを楽しむこと。バレエは人間がやるものですから、人間らしく楽しんでくれたらいいですね。

 

※上記記事は2023年4月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

西田佑子バレエスタジオ&スクール 西田 佑子 代表

西田佑子バレエスタジオ&スクール西田 佑子 代表 YUKO NISHIDA

西田佑子バレエスタジオ&スクール 西田 佑子 代表 YUKO NISHIDA

  • 出身地: 大阪府豊中市
  • 好きな言葉: どんな時もあるがままの自分でいること。
  • 好きな場所: カフェ(事務仕事をします)

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