さとう歯科医院 佐藤 憲治 院長 KENJI SATO
日本歯科大学を卒業後、勤務医として幅広い症例を経験。豊富な知識と経験をもって、「宮崎台駅」そばに開業。
日本歯科大学を卒業後、勤務医として幅広い症例を経験。豊富な知識と経験をもって、「宮崎台駅」そばに開業。
中学生の時、医療ミスで歯を抜かれたことが歯科医師を目指したキッカケになります。(苦笑)。当時は虫歯の治療に亜ヒ酸という神経を殺す薬を使っていたことがあったのです。それが結果的に歯茎まで漏れてしまい、1ヶ月も経つと治療を終えた歯がブラブラになってしまいました。
結局ブリッジを入れて何とか体裁を保つカタチをとったのですが、こうして歯科医となって知り合いに処置をしてもらうまで、長い間悩みの種でした。
「きちんとした医療をおこなう歯科医師になる。」あの時の苦い経験がバネになった部分はあると思います。
日本歯科大学を卒業して勤務医としての経験を積んだ後、1991年に『さとう歯科医院』を開院致しました。
私の実体験をもとに、自分がされてイヤだと思うことは患者さんにおこなわないということをモットーにしています。例えば麻酔一つにしてもそうです。私の子供の頃はいきなり「ブスッ」が普通で、随分怖い思いをしました。麻酔を扱う際は必ず患者さんに言ってからおこなうようにしています。
しっかりとご説明をして、患者さんが納得された上での治療ということが前提となります。
歯は歯茎によって支えられていて、その歯茎に起こる炎症や病気を総称して歯周病と言います。その歯周病の中でも歯肉の炎症を歯肉炎。炎症がさらに進んで歯肉より深い部分で起こるものを歯周炎と呼びます。20年ほど前まで、歯周病は不治の病だと言われていた時代がありました。しかしその当時、海の向こうアメリカでは、既に歯周病は治せる病気だという認識が広まりつつあったのです。現在もそうですが、当時のアメリカの歯科医療は日本のそれに比べ10年は先を進んでいたということです。
ただ、その情報も日本ではなかなか手に入りにくかった。『JIDAS』というスタディグループの先生方と出会ったのは、開業して間もない私が歯周病治療について思い悩んでいた時期のことです。
『JIDAS』とはアメリカにある『IADS』という団体の姉妹組織として設立・運営されている団体です。『IADS』はぺリオ(歯周病)と補綴のスペシャリストのための研修機関であり、歯周病と補綴はもちろん、インプラントの臨床研究と教育においても全米のリーダーシップをとっています。
『JIADS』はその『IADS』の協力のもと、研究会と研修を定期的におこなっています。
私自身も『JIADS』で歯周病治療についての知識と技術の習得に励み、現在では講師として全国の先生方に歯周病の正しい知識を広める活動をおこなっています。
残念ながら日本ではいまだに歯周病は治らない病気だという認識を持っていらっしゃる方が多いという現状があります。そのために重度の歯周病の患者さんが、何もされぬまま放っておかれているケースも多くあるのです。歯周病の予防に関してもまた然りです。予防を専門におこなわれている歯医者さんもいらっしゃいますが、予防だけを謳うことは私には納得しかねます。なぜなら重度の歯周病を治すスキルがない方に、そもそも歯周病の程度を量ることが可能なのかどうか、疑問に思うからです。軽症の方から重度の方まで治した上で初めて予防という概念が出てきます。予防とは健康な状態を維持することですから、まず治療が先にありきだと考えています。
テレビや雑誌、新聞等で伝えられる医療情報は正しいものもあれば、間違った情報もあります。
歯周病についてもそうで、かつて、うがい薬だけで治るという誤った情報が発信されたことがありました。今のところ、「牛丼のように早くて安くて上手く」治る方法は見つかっていません。
歯周病は感染症になります。免疫力の高い人もいれば、低い人もいる。ブラッシングによる口腔内のケアが大切なことは無論のことですが、専門医によるその人に合ったメンテナンスをされるのがよろしいかと思います。3ヶ月に1回、もしくは半年に1回の定期検診をお薦めいたします。
歯周病は自覚症状を伴わない病気です。気が付いて歯科医院に行ったときにはすでに重症になっている非常に怖い病気だということを是非ご認識いただければと思います。今まさに歯周病で困っていらっしゃるという方、歯周病について詳しく知りたいという方は、どうぞお気軽にご相談ください。
※上記記事は2011.3に取材したものです。
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