人の役に立ちたい。当初に抱いた想いを貫いて
物理が好きでしたので、そちらに進むことも考えたこともありましたが、より直接的にと言いましょうか、人のためになる仕事をと思い、医学の道を選びました。大学を卒業し、外科を選んだのもそれが理由でした。様々なことができて、なおかつ自分の手で人を治せるということに魅力を見出したのです。
医師として32年間、臨床の現場に身を置き、2024年6月に『きりはら内科消化器クリニック』を開院いたしました。そもそも「人の役に立ちたい」と選んだ職業でしたから、より患者さんの近くでお役に立ちたいという思いがあり、開業することを決めたのです。宮前区に住み始めて、もうしばらく経ちます。これまで単身赴任のような形で勤務医を続けていましたけども、家族のサポートを受け、腰を落ち着けて診療ができるということにも喜びを感じています。
地域のかかりつけ医として幅広い診療を
年代としては働き盛りの方が多いですね。駐車場もありますので、遠方から足を運んでくださる患者さんも少なくありませんが、やはりご近所の患者さんが多く、嬉しく思っています。私はおなかが専門ですが、新型コロナも含め、風邪や生活習慣病などのお悩みでも多くの方が来院されています。専門である内視鏡についても、日を追うごとに望まれる患者さんが多くなっていて、ニーズの高さを感じています。
高い技術力と先進の設備で精度高く、最小限の苦痛にとどめる内視鏡検査を実施
当院は先進的な内視鏡設備を揃えており、確かな観察と、最小限の苦痛にとどめる内視鏡検査を目指しています。苦痛については鎮静剤を用いて検査を受けていただくことも可能で、回復のためのリカバリールームも備わっています。
内視鏡検査の主要な目的は、癌の早期発見です。胃がんについては、ここ数年の間に減少しています。これは胃がんの大きな要因であるピロリ菌の除菌が功を奏し、普及したことが大きいでしょう。最近の若い世代にはピロリ菌の保菌者は少ないと言われていますが、数は少ないながらもピロリ菌のある方はいらっしゃいますので、働き盛りの方の除菌は重要と考えています。
大腸がんについては、癌の発見も大事ですが、ポリープを小さなうちに取り除くことが重要です。ポリープは良性のものと癌化しやすいものが研究の蓄積によってわかるようになってきています。良性のポリープ、特に直腸の過形成性ポリープについては取らない方向になってきていますが、これも設備の進歩によって観察がうまくできるようになってきたからでしょう。当院においてもより精度の高い内視鏡検査をおこなえるよう、技術のさらなる研鑽に努めるとともに新しい機器も積極的に導入していきたいと考えています。
患者さんのご意見を最大限尊重していきたい
おひとりおひとりの方のご意見を尊重したいと考えています。医学的な見地は大切ですが、患者さんの医療に対する考え方は千差万別だと思うのです。納得して治療を受けていただくためにも、患者さんのご意見を最大限に尊重し、方針を決めていくことが大切と考えています。癌などの大きな病気が見つかれば対応が決まってくる面はありますが、そうした場合においても、患者さんの想いを反映した医療を提供していきたいと思っています。
地域のみなさんへメッセージ
多くの地域の方々に足を運んでいただき、非常に嬉しく思っています。専門であるおなかのお悩みはもちろんのこと、32年間の臨床経験を生かし、高血圧や高脂血症などの生活習慣病の管理を含め、地域のかかりつけ医としてどんなご相談にも幅広く対応してまいります。みなさんに頼っていただける存在となれるよう、今後も精進を続けてまいります。お身体のことで何か不安に思うことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
※上記記事は2024年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。