PATISSERIE Douce Bois(パティスリー ドゥース ボア) 高瀬 洋平 オーナーシェフ YOUHEI TAKASE
調理師専門学校を卒業後、東京都のホテルのレストランやパティスリーに勤務。2011年に『パティスリー ドゥース ボア』をオープン。
調理師専門学校を卒業後、東京都のホテルのレストランやパティスリーに勤務。2011年に『パティスリー ドゥース ボア』をオープン。
子どもの頃から、甘いものが大好きでした。それこそ、毎日駄菓子屋さんに通っていたほど。ただ、当時は「男が甘いものなんて、恥ずかしい」という風潮が強かったんですね。高校生になると周りの目が気になって、お菓子やケーキを食べられませんでした。「それなら仕事にしてしまえば、堂々と食べられるかも」と思ったことから、パティシエになろうと思ったんです。
調理師専門学校を卒業した後、ホテルのレストランや町のパティスリー、お菓子の卸売り工場でも働きました。お菓子作りに関わることは、とにかくなんでも経験してみたいと思っていろいろ挑戦しましたね。そして、2011年に『パティスリー ドゥース ボア』を開店したんです。
「自分の力を試したい!」みたいな独立意識があったわけではなく、どちらかというと「自分がおいしいと思ったものを、皆さんと共有したい」という気持ちから、自然とお店を出すことになったんです。宮崎台にお店を構えたのは、私の地元ということもあるのですが、単純にこの町と住む人たちが好きだから。皆さんにおいしいお菓子を届けるために、日々奮闘しています。
お店の名前である「Douce Bois(ドゥース ボア)」は、フランス語で「甘い森」という意味です。本来のフランス語だともう少し長い言葉になるんですが、カタカナでも読みやすいように造語で作った名前です。妻の友人であるデザイナーに名前の候補をいくつか出していただき、その中から決めました。
内観は、森の中にある素朴なパン屋さんをイメージして、木目調のフローリングや樽をモチーフにした装飾を施しました。親しみやすい雰囲気にしたかったので、厨房は店内から見渡せるようになっています。パティシエの妻とともに、ケーキ作りに奔走している姿を見ていただけるんじゃないかなと(笑)
狙ったわけではないんですが、シュークリームが人気です。サクサクした食感の生地に、たっぷりとカスタードクリームが詰まっています。
当店ではご注文いただいてからクリームを詰めるようにしており、それがお客様に喜んでいただいているのだと思います。メニュー考案の段階で、「コンビニには売っていないシュークリームって?」と考えたんですね。差別化を図るなら、作りたて、焼きたてがいいじゃないかなと思ったんです。そんなことから、このようなスタイルになりました。
新メニューは、頻繁にショーケースに出しています。毎日アイデアを練ってますね。テレビを観ながら、「お、これおいしそうだから取り入れよう」と思ったり、試作品を家族に食べてもらったりしています。
ただ、自分が「これだ!」と思って作っても、お客様にあまり選ばれないケーキもあります。新商品のケーキは選ばれにくいかもしれません。ケーキを買う理由は特別なイベントや誰かへのプレゼントの時が大半で、しょっちゅう食べるものではないですよね。だから、お客様も失敗したくないと思うでしょうし、定番のものから選ばれるは当然かもしれません。それでも諦めずに、新しいケーキを出し続けます。そうすると、「少し変わったケーキも選んでみようかな」と思っていただけるようになるんです。
今は、夏向けの(取材時は5月)メニューを試作中です。南国のフルーツが入ったさっぱりしたものを考えていますね。暑くなってくると、チョコレートのような茶色のケーキって、あまり売れなくなるんですよ。味の濃いものよりも、夏はさっぱりとしたものを食べたくなるからなんでしょうね。やはり、季節に応じた色合いを提供していくことが大切だと思います。自分がおいしいと思うものを、お客様に楽しんでもらいたい……。それを考える毎日です。
※上記記事は2021.5に取材したものです。
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