この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。
モノを作るということが好きだったので、インテリアの学校でデザインの勉強をしていました。それと並行して飲食店でアルバイトをしていたのですが、そのうちに何かをデザインして作ることよりも、料理を作ってお客様に評価していただくことに気持ちがシフトしていったんです。結局、卒業を目前にして学校をやめ、飲食の世界に絞ることにしたのですが、いま思えば卒業くらいはしとけば良かったと思うこともあります(笑)。ただ、当時は決めたらいてもたってもいられなかったんですね。
勤務していたお店は創作和食をお出しする居酒屋さんでしたが、和食だけにこだわるという感じではありませんでした。社長も「美味しければ何でも良い」という方だったこともあり、洋の東西を問わず、幅広いジャンルの料理を扱っていました。
現在のお店のオーナーとは当時、よく1人で飲みに行っていた居酒屋さんで知り合ったんです。話してみればオーナーは私の中学校の先輩にあたり、気が合って頻繁に一緒に飲むようになりました。
以前のお店で10年が経過したころ、オーナーから「飲食店をやりたい」というお話を伺いました。それから2人でお店の構想を練り、今年(2011年)の6月より『十三夜』をオープンすることになったのです。
『十三夜』のコンセプトについてお聞かせください。
この地域は私の地元でもありますので、仲間を呼んだり、地域の人達がみんなで楽しく飲める場所があればという思いからスタートしました。私自身は和食オンリーというわけではなく、洋食や中華について学ぶ機会もありました。ですので、幅広いジャンルで、何回足を運んでもらっても飽きのこない料理をお出ししていこうと考えています。
お酒を飲みに来られた方が「いろんな料理があるね、楽しいじゃん」と思っていただければ幸いです。シックな感じのするお店の雰囲気と、枠にはまらない堅苦しさのない料理を味わっていただければと思います。
オススメの料理は何ですか?
和食だけにこだわるでもなく、洋食だけにこだわるでもなく、ここは“居酒屋”でいいと思っています。お酒を飲みながら好きなものをつまんでいただける感じですね。多国籍料理と呼んでも差し支えのないラインナップになっていますが、そんな中でオススメするとなると、まずは『ナチョス』を召し上がっていただきたいと思います。
トルティーヤのチップの上に溶けたチーズとひき肉、野菜をのせた料理ですが、ボリュームがあってお客様にも好評をいただいています。オーナーが好きなテキーラと合わせていただき、メキシコ同士の相性の良さを確かめていただくのも面白いかもしれません。
スモークチキンは一晩香草に漬け込み、塩抜きをしたものを薫製し、味が馴染んだ頃合いを見計らってお出ししています。漬け込んでから3日経ったくらいがベストですね。
洋食やフレンチのシェフの方は薫香の強いものは敬遠されがちなのですが、ここではデリケートな”お”料理を召し上がっていただこうと思ってはいません。あくまでお酒と一緒に食されることを考え、メリハリの効いた香りをしっかり感じていただけるお味になっています。
お店の「メニューにない料理」についてお聞かせください。
「マスター、何か作ってよ」とメニューにない料理を注文されるお客様もいらっしゃいます。食べれないものを伺い、「お腹にしっかりたまるもの」といったご希望を聞いて、私のレパートリーの中から引き出してお作りしています。
お得意様の中には来店されるなり、「あれ、作ってよ」と仰る方もいらっしゃいます。そのためのメニューですので、出来ればメニューから頼んでいただきたいところなんですが(苦笑)、「それも良いか」と近頃は感じています。お客様に喜んでいただければメニューに載ってるか載ってないかというのは大きな意味はありませんし、それをお作りすることにより、良い刺激を受けることも多々あると思っています。
時間さえいただければ、ご希望に叶うものをお作りしますので、どうぞお気軽にお申し付けください。
最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。
当店では団体のお客様のご予約もお受けしています。ご予算とご希望を伺い、お客様に合ったお料理を前菜からデザートまでご用意致します。同窓会やご近所の方との親睦会など、お気軽にご利用ください。
夏に向けて外のスペースにパラソル付きのお席をご用意し、冷たいものを楽しんでいただこうと思っています。店内はカウンターもありますので、「ビールを1杯だけ」というお客様も遠慮なさらずいらしてください。
お客様の「美味しかった」という笑顔が私どもの明日への活力となります。気軽に足を運んでいただき、好みのお酒と料理を片手にゆっくりとした時間をお楽しみください。
※上記記事は2010.7に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。
Japanese - IZAKAYA 『十三夜』 松浦 晃 店長 MATSUURA AKIRA
- 好きな本・愛読書: 料理関係の本
- 好きな映画: オールジャンル
- 好きな言葉・座右の銘: 理
- 好きな音楽: レゲエ
- 好きな場所・観光地: 山、川(自然を感じられるところがいいですね)
- 生年月日: 1981年8月25日
- 出身地: 神奈川県
- 血液型: AB型
- 趣味・特技: 散策