荒木 直美 副院長(荒木歯科医院)のインタビュー

荒木歯科医院 荒木 直美 副院長

荒木歯科医院 荒木 直美 副院長 NAOMI ARAKI

東京歯科大学卒業。同大学歯科保存学講座に在籍。1978年に開院した『荒木歯科医院』で父(荒木 勝治 院長)と共に診療に従事(東急田園都市線「鷺沼駅」より徒歩15分)。

昭和53年より続く歯科医院で、父とともに

この道に進むきっかけは、やはり父(荒木 勝治 院長)の影響だと思います。母方の祖父も歯科医師でしたし、父もまたそうだったものですから、自分の中で他の選択肢ということはあまり考えたことがなく、気がつけばこの道を志していたということなんですね。
大学卒業後は母校の保存科に籍を置きましたが、これも父のアドバイスを受けてのことでした。虫歯の治療や根の治療がしっかりできていなければ、どんなに良い被せ物をしたところで意味がない。根本的なところをしっかり学ぶべき、ということだったのです。それが正しかったことは、時が経って今となり、より感じられるようになってきました。様々な患者さんを拝見してみますと、やはりしっかりした治療をされているところは長く持つものなんですね。その意味では、あの時期に根本を学べる機会を得られたことは、非常に意義のあることだったと思っています。
私は父とこちらで並んで診療をするようになってからも、他の開業医の先生のもとで診療をおこなってきました。親子ということもありますし、どうしてもここだけで学ぶには限界があると考えたのです。訪問診療に携わることができたのも、外に学びに行っていた縁からでした。今後、当院においても通院が困難な患者さんが少なからず出てくることでしょう。その時、往診も含めて最後まで見てあげることができたらと思っています。

荒木 直美 副院長

お家のリビングにいるような心持ちで

当院をリフォームをした際、お家の居間のようなイメージを思い描きました。もともと、独立したお椅子だったものをソファーにしたのもそうですし、木のぬくもりを感じられる床にしたのもそう。今では少なくなりましたが、靴を脱いで上がっていただくようにしたのもそうです。歯医者さんが苦手な方はまだまだ少なくありません。そういった方々が少しでもくつろいでいただけるようにしたかったのです。
患者さんは、父と私で世代が異なることもあってか、幅広い層の方々が来院されています。父と同じ世代の方ですと、お悩みも似通ってくることが多いと思いますし、逆に小さなお子さんを連れたお母さんであれば、子育てのことですとか、ちょっとしたことを話せるのを好ましく思っていただけているのかもしれませんね。
父とは積んできたキャリアが異なります。バックボーンが違うからこそ、意見を交換できる存在が身近にあることは、私にとって非常にありがたいことと思っています。

患者さんを自分の家族と思い、一緒に考えていく

いくつかの選択肢がある中で、患者さんと話し合って治療方法を決めていくことになりますが、私としては、もし自分のお子さんだったらどうするか、自分の親であれば何を選択するか、ということが基本としてあります。
家族は、誰にとっても最も大切なもの。その大切な人にリスクの高いことをしようとは思いませんし、痛い思いはさせたくないと考えるものです。診療に際しては、時に迷うこともあります。その時、自分が立ち帰る基準点があることは大事なことだと思うんですね。
良い材料を用い、最新の技術や知識を得ていくことも確かに大切でしょう。同時に、「家族と思い、一緒に考えていく」という根の部分はいついかなる時でも大事にしていきたいと考えています。

荒木 直美 副院長

子ども達は長い目で見ていくことが大切

保存科にいたものですから、根の治療などが専門ということになりますけれど、患者さんの比率としては圧倒的にお子さんが多いですね。
お子さんの治療については、無理をしないということを心がけています。親御さんの了承を得てのことになりますが、子供と信頼関係が築けてない状態では治療を進めることはありません。また、お子さん自身にも、思っていることを言ってもらうようにしています。例えば、「ゴトゴトするのはイヤ」というのであれば、できる限りそれに沿うように治療を進めていきます。時間も回数もかかることですし、親御さんには負担のかかることかもしれません。ですが、お母さんが苦労することなく連れてこられて、子供自身が楽しく通ってもらうようにするためには、長い目で見ていくことが大切だと思うのです。
うちにいらしているお子さんは、治療が終わると「楽しかった」と言ってくれるんです。それは私としても本当に嬉しいことです。アプローチはいささか独特なところがあるかもしれませんけれど、子供の将来を見渡しても、楽しい場所と思ってもらえることがプラスになると考えています。

これから受診される患者さんへ

月並みかもしれませんが、痛くなくても、虫歯でなくても構いませんので、何か気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
私は、治療がすべてだと考えていません。ここでは、お母さんが治療している間、小さい子の面倒をおばあちゃんが見てくださっていることもありますし、一見強面の男性が遊んでくださる光景もよく目にします。都会でもなく、かといって田舎でもない環境だから可能なことかもしれません。いつまでも、ゆるやかなつながりがあり、誰もがくつろげる場所であってほしいと願っています。

※上記記事は2019年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

荒木歯科医院 荒木 直美 副院長

荒木歯科医院荒木 直美 副院長 NAOMI ARAKI

荒木歯科医院 荒木 直美 副院長 NAOMI ARAKI

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味: 旅行、ゴルフ、アクセサリー作り
  • 好きな作家: 乃南アサ・角田光代
  • 好きな映画: 『ボヘミアン・ラプソディ』
  • 好きな言葉: 「努力」
  • 好きな音楽: カントリーミュージック
  • 好きな場所・観光地: 能登半島

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