宮前平おがわ眼科クリニック 小川 智一郎 院長 TOMOICHIROU OGAWA
大学卒業後、眼科医として幅広い症例に携わる。東京慈恵会医科大学附属第三病院で診療していた当時から馴染み深い「南平台」に開業。
大学卒業後、眼科医として幅広い症例に携わる。東京慈恵会医科大学附属第三病院で診療していた当時から馴染み深い「南平台」に開業。
小学生の卒業文集に『外科医になりたい』と書いてあったくらい、医師を志す想いが強かったですね。それは、小学生の時テレビのドキュメンタリー番組で癌治療に取り組む外科医の話だったのですが、それに心打たれました。そのような経緯から外科医志望ではありましたが、研修医時代に眼科の白内障の手術を受けられた患者さんが翌日には笑顔で「こんなにも見えるようになった」と喜ばれている姿を見て、白内障を専門にしたいと強く思ったのと同時にやりがいのある分野だと感じましたね。白内障に限らず眼科疾患などで、もともと見えているものが急に見えなくなることの喪失感は大きいと思います。視覚から日常生活の大半の情報を得るので、それが失われるのは自分にとって恐怖だと感じ、不安を少しでも取り除きたいと思いました。子供のころは、地元の鎌倉市の美しい大自然に囲まれ、ザリガニやカエルを捕まえたり、夏になれば蛍を見たり、いつも泥だらけになって遊ぶほど活発でした。高校生のときも3年間級友と高校生活を謳歌し、特に学校の一大イベントだった体育祭には一致団結して全力で励んでいましたね。そして、医学部に進学するためにとにかく必死で勉強をし、両親もそれを応援し暖かく見守っていてくれていました。
ここ川崎市宮前区の南平台に開業をしたのは、もともと私が狛江市の東京慈恵会医科大学附属第三病院に勤務していた際に通勤で通っていたので土地勘があったことと、やはり神奈川県出身なので自分の生まれた県で開業したいと思い、この場所を選びました。ここは、春は新緑が色鮮やかで都会の喧噪とも無縁な閑静な場所で、まさに理想通りです。また、眼科に限らず病院にお越しになる方は何かしら不安を持っていると思いますので院内は明るい印象になるように淡いベージュのフローリングをしつらえ、特に待合室は圧迫感を少しでも軽減できたらと十分な広さを確保し爽やかな印象の黄色のソファを設置しています。設備面では自分はずっと大学病院で白内障の手術をやっていましたので、大学病院と遜色ない手術が可能な最新の設備を整え、一切の妥協をせずに納得のいく機器を入れています。また、白内障に限らず他の眼科疾患に使用する検査機器なども最新の機器を導入しています。ここは、お年寄りのから、お子さん含めてさまざまな年齢層の患者さんにお越しいただいています。お子さまの診療の際は、フレンドリーに怖がらせないようにをモットーとしています。幸い自分も2児の父親なので子どもとの触れ合いからお子さんへの対応を学ぶこともありますね。
白内障の手術は目の手術ですので怖いと思われる方も多いと思いますが、実際は「思ったよりも怖くなかったし、つらくなかったからもっと早くやればよかった」と、おっしゃる患者さんも多いですよ。今まで大学病院でさまざまな白内障の手術をやってきましたがその経験から、一番大事なのは手術はもちろんですが、手術を受けられる患者さんへのメンタル面のケアだと思っています。手術を受ける際は恐怖感や不安感があると思うので、無駄に力が入らないように丁寧に細やかに手術の進行状況をお伝えしています。例えば、「順調ですよ」「痛くありませんか」など、常にお声をかけるようにしています。手術を終えて翌日眼帯を外すのですが、そのときに患者さんが「手術をして本当に良かった」と喜んでくれ、その瞬間が心から医師になってよかった、と思う瞬間です。以前、白内障が進行していて診察室にも1人で入ってこられないくらいの方がいました。もちろん手術も簡単ではありませんでしたが、無事に手術を終え翌朝の診察時に、別人かと見まがうほどの満面の笑顔の患者さんに「本当に目が見えるって嬉しいことね」と言われ、大変な手術でしたが、やって良かったと思いました。そしてその患者さんの笑顔と言葉がとても嬉しく、いまでも忘れられないですね。その思い出も、いま向き合っている患者さんたちの笑顔、両方とも自分にとって医師としての糧となっていますよ。そんな想いもあり白内障に関しても最新の医療レベルで提供していきたいと思っています。
私は大学病院で角膜外来も担当をしていたのですが、パソコンやスマートフォンの普及、空調による室内の乾燥とともに、現代はドライアイの患者さんも多いです。潜在的な患者さんがいらっしゃるのも事実で、ご本人は目がゴロゴロする、ショボショボするなどの違和感を覚えていても、ドライアイとは思わずに日常生活を送られていると思います。そのような症状がある際は一度、眼科にかかって欲しいと思います。ドライアイの治療方法としては、今までは涙を補うための点眼をする治療が主だったのですが、今の治療は医学の進歩とともに変化しつつあり、直接目に働きかけて涙を出させる点眼もあります。他にも涙は鼻へ通っていくので、その通り道の涙点に蓋をして涙を止めるようにしたり、病態に応じた点眼薬をお出しすることも可能です。つい市販の点眼薬やサプリメントなどに頼ってしまうこともあると思うのですが、眼科にかかることで治療の選択の幅も広くなりますし、何よりも患者さんが辛い思いをしないで済むと考えています。より正確な診断をつけるためにも目のことでご不安がありましたらお気軽に受診いただければと思います。
日々の診療において患者さんの目線でいる気持ちは決して忘れたくないと思っています。そして患者さんが困っているのは何なのかを患者さんの訴えに耳を傾けて理解しようと心掛けています。母校の建学の精神である「病気を診ずして病人を診よ」を常に実践したいと思っています。医師として患者さのその不安を取り除きたいと思います。困っていることは何なのか、そしてどんな問題や不安を抱えているのかを理解し、大事だと思っていますので耳を傾けることは常に心がけています。それによって、少しでも病院に対しての抵抗感を払拭し定期的に気楽な気持ちで検診などにも来てもらい病気の早期発見・早期治療をすることで、その後の治療も患者さんに負担が少ないと思うのですよね。そのためにも敷居を低くして患者さんの言葉を受け止め理解したいと思っていますよ。大学病院で勤務していたころは、患者さんと接する時間とるのが難しかったのですが、今は患者さんとの距離感も近く、ゆっくりお話しを聞ける環境なので出来る限り患者さんの負担を軽減し不安を取り除いてあげたいですね。そして、帰るときは不安を解消し明るい気持ちで帰ってもらいたいという想いです。当クリニックは田園都市線宮前平・溝の口・たまプラーザからバスで東名向丘入口のバス停で下車していただき、徒歩1分の場所にあります。またお車でもお越しいただけるように駐車場は6台分完備しておりますので、我慢せず目のことでお困りでしたらお気軽に受診してください。
※上記記事は2017年7月に取材したものです。
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