柘植 幹夫 院長(SOL整形外科スポーツクリニック)のインタビュー

SOL整形外科スポーツクリニック 柘植 幹夫 院長

SOL整形外科スポーツクリニック 柘植 幹夫 院長 MIKIO TSUGE

昭和大学整形外科卒業後、整形外科を専門に研鑽を積む。他院で2度院長を務め、2022年5月よりSOL整形外科スポーツクリニックで院長に就任。

人体という興味から健康になるにはという疑問から医師の道へ

私は中学・高校生ぐらいから人体というものに興味を持ち始めました。特に肉体や健康という面に興味があり、健康になるにはどうしたらいいかと常に考えていました。また、ラグビーをしていたので整形外科には自分自身も患者としてよく診療してもらった経験があります。この経験と元々興味があった人体と健康について整形外科への道を進みました。整形外科での経験を積み、私自身が力を入れているのがリハビリテーションや運動療法です。基本的に基本的に医療はマイナスの状態をゼロに戻すのが一般的ですが、私はより健康的で、ゼロではなくプラスの状態に持っていくにはどうすればよいかを常に意識しています。

自然で最適な健康スポーツ医療を実践するクリニック

当院の診療内容はスポーツ外来とリハビリテーションです。老若男女問わず、幅広いスポーツの障害・外傷に対応しています。整形外科は本来全ての世代を対象としており、これは階段を上がる、物を持つといった生活全般の動きに関わる診療科目だからです。スポーツ整形の分野ではそうした動作をより深く診療することが多く、私もスポーツ医療を深く学ぶ中で逆に普段の動きへの理解が深まり、幅広い世代を診るようになりました。特に子ども達の運動、発達といった分野まで治療できることに魅力を感じますね。幼児から成長する段階における日常生活の動作や、食事など衣食住の基本的動作はすべて「運動の基礎」となります。「運動の基礎」が成熟して初めて巧みに体を動かすことができ、スポーツをおこなう準備ができるのです。当院ではこの「運動の基礎」を個々に評価して治療の一助にしています。また、治療では検査の可視化を進めています。今までは医師が見て判断していたのですが、血管を3D化し、骨と筋肉を色で表示できるエコー装置の導入や、筋電図とカメラを同期することで、体の動かし方の問題点などを患者さんご自身でも分かるようにしています。科学的に分析・評価するとともに、患者さんと一緒に問題を共有することができるのが、当院の診療の特徴です。
そうして患者さんと問題を共有した後は、各種機器と理学療法士によるリハビリテーションで最適な体づくりをおこないます。当院が目指すのは「自然で最適な健康スポーツ医療を実践するクリニック」。子ども達やスポーツ選手、ご高齢の方など全ての人が、自分の体と向き合いながら健康でずっと輝けるような社会になるように最適な医療を提供するクリニックを目指しています。将来的には、地域のスポーツ医療全体に携わるよう活動していきたいですね。

ICT技術を利用し体の状態の把握と症状に合わせたリハビリテーション

患者さんからは「なぜ痛みがあるのか、痛みの状態が変わらないのはなぜか」というご質問も多いです。また、本来のリハビリ指導を受けた経験がない方も意外と多くいらっしゃいます。リハビリテーションというと電気、薬を使用したり、温めたり、といった治療を思い浮かべるかもしれませんが、本来は体の動きや関節の動きを総合的に解剖学的に判断しオーダーメイドで理学療法士が計画を立案し個別に指導して行い、運動機能を強化するものなのです。患者さんの体はお1人お1人違いますので、体がどのような状態で、どこに異常が起こりそうかを考え、予防的な体のメンテナンスをおこなう、というのがリハビリの根源です。当院では理学療法士が4名在籍し、患者さんの状態に合わせたリハビリ計画を作成しています。体がもともと持っている能力を引き出せるように、お子さんには正しい成長を促すリハビリを、ご高齢の方には「生活が楽になる」リハビリを提供していきます。また、当院ではWEBによる問診をおこなっており、事前に問診票を作成する事で待ち時間の短縮を目指しています。入力いただいたデータは電子カルテに反映されますので、データの蓄積と院内での素早い情報共有が可能になります。問診票内では整形外科学会の基準に合わせた体の評価もおこなっています。蓄積した診療データと理学療法士による個別リハビリテーションで、より患者さんに寄り添った治療をおこなっていきます。

子ども達の運動機能の発達をサポートしたい

子ども達のケガの治療や予防が私の治療テーマです。最近は小さいころから特定のスポーツをしているお子さんも多いですが、「普通に走れるけれど、後ろ向きに走れない」「スキップができない」「転んだ時にとっさに手をつけない」といった、体を動かす基本の動作ができない子ども達が増えています。その原因は遊びが少なくなっていることや、日常生活が便利になり過ぎていることもありますが、最も大きな影響を与えているのは、生活環境の大きな変化です。「首が据わらない内に座らせる」「ハイハイをする前から椅子に座らせて、柔らかいものだけを与えてしまう」といった生活習慣により、正常な発達段階を経ずに成長してしまうんです。場合によっては、基礎的な運動の半分位しかできない子が育つ可能性もあります。その状態のまま決まったスポーツをすると、怪我のリスクも高まります。以前に比べると今の子ども達は1.5~2倍怪我をしやすくなっているんです。しかし、子ども向けのスポーツ外科や整形外科はほとんどありません。そうしたことを解決したいというのも当院の診療を始めたきっかけの一つです。当院ではこれまでのスポーツ医学に携わった経験を生かし、発達に合わせ身体の機能を正常な方向に修正してあげることで、身体機能の低下を予防したいと考えています。子ども達の未来を医学の側面からサポートしたいと思います。お子さんの成長や体のことで気になることがあれば、気軽にご相談に来ていただきたいですね。

「当院に来てよかった」と思ってもらえるようなクリニックでありたい

今ではインターネットでさまざまな医療情報が手に入ります。しかし、いざ自分の家族や子どもが怪我や病気になった時、どうしたら良いか分からないということも多いものです。当院では、簡単な傷の処置など最適な解決方法を発信し、患者さんやご家族、親御さんをサポートしていきます。体に不調があるけれど病気なのか、一時的なものなのか、どう対処すればいいのか分からない、など困ったことがあれば気軽にご相談ください。また、小さいお子さんのご相談も可能です。子どもは首が据わる、ハイハイする、立ち上がるというステップを踏んで成長していき、3歳までに運動神経の8割が完成すると言われています。それを親御さんに理解してもらうことで、正しい成長を促して欲しいと思います。小児の精神疾患専門医など、さまざまな専門医とも連携しておりますので、成長の不安や気になることなどちょっとしたことでもご相談いただけます。当院ではWEB予約と問診をおこなっており、初診の方でも大丈夫ですので、まずは気軽にお越しください。「当院に来てよかった」と思ってもらえるようなクリニックでありたいと思います。また地域密着の当院なので何か困ったことや気になることがあればお気軽にお越しください。

 

※上記記事は2022年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

SOL整形外科スポーツクリニック 柘植 幹夫 院長

SOL整形外科スポーツクリニック柘植 幹夫 院長 MIKIO TSUGE

SOL整形外科スポーツクリニック 柘植 幹夫 院長 MIKIO TSUGE

  • 出身地: 東京都
  • 趣味: スポーツ観戦・筋トレ
  • 好きな本: 7つの習慣
  • 好きな映画: セブン
  • 好きな音楽: ポップス系
  • 好きな言葉・座右の銘: 人は自分を映す鏡
  • 行ってみたい場所: ハワイ

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