山口 祐一郎 院長（山口整形外科)のインタビュー

多くの人の支えに感謝し、人との出会いを大切にして

子供の頃、NHKの人体に関する特集番組を興味をもって見ていたことを憶えています。その興味が「医師」に向くようになったのは、母親の影響です。母親は手塚治虫のファンで、自宅には手塚作品がたくさん揃っていました。私は片っ端から漫画に読み耽り、中でも「ブラックジャック」が大のお気に入りでした。憧れが明確な目標となったのは、高校受験を前にした頃。父に話したところ、「医師は素晴らしい仕事だ」と後押ししてくれ、決意が定まりました。

大学卒業後は母校の整形外科に入局しました。整形外科は、診断に始まり、保存的治療から手術まですべてに関われることが魅力と感じたからです。以来、二十数年にわたって神奈川県内の病院で診療を担当してきました。外傷はもちろんのこと、人工関節に脊椎、さらにリウマチに小児整形と、幅広い分野で積んだ経験をこれからの診療に役立てていきたいと思っています。

鷺沼は、私の息子が幼稚園に通っていた場所です。思い出のある場所で開業できたことをとても光栄に思っています。また、私1人の力では、この開業の日を迎えることはできなかったでしょう。様々な人の支えに感謝し、人との出会いを大切にこれからも励んでまいります。

皆さんの笑顔を取り戻すことが私たちの使命

患者さんは何かしらの痛みや苦しみ、辛さを抱えておられます。丁寧に診療をおこない、その苦痛を和らげ、笑顔を取り戻せるよう、患者さんに寄り添うことが私たちに課せられた使命です。おひとりおひとりの状態や生活に考慮して治療を選択することも重視しています。治療の方針についてはしっかりと説明し、患者さんが安心して治療に臨めるようにしていきたいですね。

骨粗しょう症の早期発見・早期治療を

病院に勤務していた頃、転倒などで、背骨や足の付け根の骨を折ってしまったご高齢の方を多く拝見してきました。それまで元気に自立した生活を送られていた方が、骨折を機に寝たきりになってしまうケースも稀ではありませんでした。その経験から、自立した生活を長く送っていただくためには、転倒や骨折の予防こそが重要と考えています。当院ではリハビリテーションに力を入れております。理学療法士とともに行う体幹や四肢の筋力、バランス感覚を養う訓練等を通じて、年齢に負けず運動機能を維持するお手伝いができればと考えています。

また、骨折してしまった方々の中には、入院後の検査で初めて骨粗しょう症が判明した、というケースも多く見られました。当院では、骨折すると運動機能低下につながりやすい腰椎と大腿骨の二箇所を直接測定できる、精度の高い骨密度検査が可能です。遠くの大きな病院に行かなくとも、気軽に精密な検査ができる体制を整え、骨粗しょう症が進行する前の段階で食い止めるための予防医療に力を入れています。

気軽に安心してかかれる地域密着のクリニックに

院内はバリアフリー仕様とし、廊下に手すりを設置し、トイレも車椅子のまま入れる作りとしました。ちょうど今時分には、リハビリ室から桜並木もご覧いただけます。通いやすく、そして気持ちよく通院できるクリニックを目指していきたいですね。

仕方のないことですが、勤務医時代は数年おきに病院を転勤する生活でした。そうなりますと、自分が手術をおこなった患者さんでも、その後の経過を長く診ていくことができず、一抹の寂しさを抱えていたものです。こうして１つのところに腰を据えたことで、今後は何年、何十年という長い期間で患者さんを診ていくことが可能となりました。患者さん、そしてご家族の方が何か気になることがあれば、いつでも気軽に相談できる地域に密着したクリニックを目指してまいります。

これから受診される患者さんへ

当院では、十分にコロナ対策を行っております。スタッフのマスク着用、手洗いや備品の消毒はもちろんですが、お会計時に直接お金を受け渡しすることも感染リスクの1つになります。あらゆる方に安心していただけるよう、当院では自動精算機も導入いたしました。誠意ある丁寧な診療を心がけてまいりますので、お身体のことで何かお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。