中林 晋也 院長(ミューズ歯科 鷺沼院)のインタビュー

ミューズ歯科 鷺沼院 中林 晋也 院長

ミューズ歯科 鷺沼院 中林 晋也 院長 SHINYA NAKABAYASHI

東京都板橋区出身。日本大学歯学部卒業後、同学部歯科補綴学第Ⅱ講座入局を経て、日本大学助教に就任。都内の歯科医院に勤務後、2022年11月にミューズ歯科鷺沼院の院長に就任。感染対策とプライバシー保護が徹底管理されたクリニックで、地域に寄り添うかかりつけ歯科を目指す。

学べば学ぶほど歯科は奥深い

祖父が歯科医で、かっこ良く言えばその夢を繋いだということかな(笑)実際に歯科医になってみて感じたのは、「食べる」ということの大切さ。自分も歯が痛くて食べられない時期があったのでよく分かりますが、歯が体に及ぼす影響はとても大きい。口の中の治療で患者さんの健康に関与できるのは、我々歯科医にしかできないことです。改めてこの職業を誇りに思いますし、学べば学ぶほど歯科の奥深さを感じます。僕は大学で入れ歯を専攻していました。講義で聞いたある言葉がとても響きまして。その先生はどんなに医療が発達しても部分入れ歯だけはなくならない、というんです。入れ歯というのは古代ギリシャ時代からあったもので、材料や技術は発展しましたが、どこか古くてかっこ悪いイメージがありますよね。その点ではインプラントを希望する方が多いんですが、これは全ての患者さんに出来る治療ではないんです。そういう場合は入れ歯しかない。昔のコントで入れ歯が外れて笑いを取るシーンがありますが、僕から言わせれば、外せるということが入れ歯のメリットなんです。外せるということは、修理やメンテナンスもしやすいということ。自分でちゃんと磨けてセルフケアできる方は、もちろんインプラントを選んでいただいてもいいんです。でもうまく磨けなくて歯周病になるくらいなら、外して自分の歯をしっかりケアできる入れ歯の方がいい。こんな風に考える歯科医はあまりいないでしょうし、考え方としてはマイナーかもしれませんけどね。でも「入れ歯を選んでよかった」という患者さんも実際はいるんですよ。

まずは患者さんの話を聞くこと

ミューズ歯科は、稲城長沼に本院があり鷺沼が分院となります。本院の院長でもある理事長は、かつての私の教え子。大学病院では一緒に仕事をしていた仲です。私が大学病院を辞めて都内のクリニックで勤務していた時に、彼から分院長にならないかという誘いを受けました。私自身も50歳という節目が見えてきて、これからどうしようかと考えていた頃。人生の分岐点かもしれないと感じ、その話を受けることにしました。診療方針というと大袈裟かもしれませんが、まずは患者さんの話を聞くこと。最初は自由に喋ってもらって、そこから治療につながるキーワードを拾います。そして治療について説明をすることも同じくらい大切にしています。もう、うるさいくらい説明します。たまにおしゃべりをしすぎて、時間がなくなっちゃう時もあるんですけどね(笑)。でも「こんなに丁寧に説明されたことがない」と気に入ってくださる患者さんもいらっしゃいます。それともう一つ大切にしているのが、予防のための取り組み。いくら時間をかけて治療をしても、予防を怠るとあっという間に元に戻ってしまいます。そのためにも、どんどん来ていただいてメンテナンスを受けたり、悩みを打ち明けていただきたい。それが私が目指している地域に寄り添った医療にもつながると考えています。

感染予防とプライバシーを考慮した院内設計

診療台が一つずつブース型になって区切られているのが、当院の大きな特長です。一つは院内感染予防の観点から。医師が通る感染リスクのある区域と患者さんが通る清潔区域で動線を完全に分けた作りになっています。もう一つはプライバシー保護の観点から。先ほども申し上げた通り、患者さんにはどんな悩みも話していただきたい。その中には他人に聞かれたくないナイーブな話もあるはずです。診療台に座ったら隣にご近所さんがいた、なんてこともあり得ない話ではないですよね。完全個室ではないので、どうしても声は漏れてしまいますが、壁が1枚あるだけで心理的にも違うと思います。治療を進める中で、さらに込み入ったお話が必要な場合は、カウンセリングルームもご用意しています。こちらは完全個室なので、周囲を気にすることなくじっくりとお話をしていただけます。その他にクリニックの売りとしては、CT撮影装置を導入していることです。非常に精度の高い撮影が可能で、インプラントや矯正、顎関節症などの相談、診断や治療にも対応しています。

土曜、日曜、祝日も診療

当院は年末年始を除いて、毎日営業しています。土日祝日はお子さんの患者さんが多いですね。特によくあるのが、転んで歯をぶつけてしまった、唇を切ってしまったという、いわゆる急患。「困った時、あそこなら空いている」と思い出してもらえるのは、ありがたいことだと思います。もちろん土日祝日に開けるのは、医師やスタッフにとって大きな負担になることも。でもそれ以上に患者さんのメリットが大きいですし、地域に根ざした医療貢献という点では、土日診療はとても理にかなっていると思います。開院してまだ間もないですが、ご新規の患者さんのお話を伺っていると、以前は駅までの坂道にご苦労をされていた方が多いようです。当院は駅から徒歩8分のライズモール鷺沼というショッピングモール内にありますが、ここから鷺沼駅までの道はとても険しい坂なんです。私も最初は登るのがすごくキツかった・・・。高齢の方やベビーカーの方はなおさらだと思います。モール内にはスーパーもあって、駅前まで行かずにこちらに来るようになったという方もいますね。当院についても同じ理由で選んでくださる方がいるようです。どのような理由であれ、ちょっと試しに行ってみて、どんな医師がいるのか、どんな治療を受けられるのか、実際に感じた上で通うかどうか考えていただけるといいですね。

話しやすい雰囲気づくりのために

何度も繰り返すようですが、当院が大切にしているのは患者さんのお話を「まず聞く」。そのためには患者さんが話しやすい雰囲気づくりも必要です。特にお子さんは緊張で心を閉じていることが多く、それでは口を開いてくれません。だからちょっとバカなことを言って笑わせることも。最初に少し時間をかけてコミュニケーションをとることで、治療もやりやすくなりますので。実は私自身、本来は話すことが苦手で物静かなタイプ。ですが、素の自分で損をしてきたこともあって、これではダメだと思ったんです。だから先輩の話に耳を傾けたり、芸人さんの引き寄せ方を研究してみたり、保険の営業マンの勧誘トークを参考にしてみたり。そうやって上手なコミュニケーションの方法を学んできました。結構コワモテに見られることもあるので、できるだけ明るいテンションでユーモアを交えて話すように努めています。まだまだキャラクター模索中のところもありますが(笑)患者さんを緊張させない方法を常に考えています。まだオープンして日も浅いですが、「土日もやっている歯科医院」と一番に思い出していただけるとうれしいですね。どんな小さな悩みでもお話をうかがいますので、ぜひご来院ください。

 

※上記記事は2022年12月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

ミューズ歯科 鷺沼院 中林 晋也 院長

ミューズ歯科 鷺沼院中林 晋也 院長 SHINYA NAKABAYASHI

ミューズ歯科 鷺沼院 中林 晋也 院長 SHINYA NAKABAYASHI

  • 出身地: 東京都
  • 趣味: 子どもと遊ぶこと
  • よく読む本: 歯の専門誌
  • 好きな映画: ルパン三世シリーズ
  • 好きな言葉: 人生は重要な選択肢の連続だ
  • 思い出の場所: 秋田県鹿角市

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